『千と千尋の神隠し』は2001年に公開された宮崎駿監督の長編アニメーションです。今から20年以上前の作品ですが、今もなお多くの方に愛され続けている作品です。
そんな作品の主人公である「千尋」が物語終盤に銭婆から髪留めをもらいますよね!その髪留めが作中で2回光るのですが、なぜ髪留めは光ったのでしょうか。
また、元の世界に戻るときハクが千尋に言ったセリフの意味についても見ていきたいと思います。
今回は、
- 千尋の髪留めが光る意味は?
- 振り返ってはいけない理由は何?
について考察していきたいと思います。
ネタバレを含みますのでご注意ください。
千尋の髪留めが光る意味は?
『千と千尋の神隠し』のラストシーンで、千尋がつけている髪留めが光ります。
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) September 30, 2022
この髪留めについて、宮崎駿監督は「あの世界は全部夢だったというふうにしたくなかった」と語っており、不思議の世界にいた証拠として、この髪留めを残したそうです。 pic.twitter.com/bck4l2Uiwj
髪留めが持つ力とは?
『千と千尋の神隠し』の髪留めについて宮崎駿監督は、小説の「クラバート」を参考にしたとおっしゃっていました。この小説は児童文学で、クラバートが想いを寄せる少女から少女の髪で作った髪飾りをもらうというシーンがあります。クラバートは普段から命令に従ってばかりでしたが、その髪飾りを貰ってから簡単に命令を背くことができたのです。
つまり勇気をもらうことができたということです。千尋は両親やハクを契約からどうやって救えるか悩んでいましたよね。そんな時に銭婆から髪留めをもらい、みんなを救うために果敢に行動に移していきます。
この髪留めは千尋が前に進める勇気を与えたのかもしれませんね!
髪留めが光る理由は?
千尋の髪留めは作中で2回光ります。元の世界に帰るときトンネルに入る手前と、トンネルを出てから光ります。髪留めが光った理由として、
千尋が振り返らないようにするため
この髪留めは銭婆が千尋にくれたもので、髪留めが光ったタイミングは千尋が振り返ってしまいそうになったタイミングでした。作中では特に描かれることがなかったシーンですが、銭婆がなにか魔法をかけていた可能性もあるようです。
また、別世界で起こった出来事が夢ではないということを表すためという憶測もありました。千尋は現実世界に戻ったら、別世界で起こった出来事をすべて夢だったと思い忘れてしまう可能性もあります。
夢でなく間違いなくこの別世界で過ごした日々や時間があることを強調するために髪留めが光ったともいわれています。
振り返ってはいけない理由は何?
千と千尋の神隠しの巡り合わせのような出会い、空覚えの記憶で自分の命を犠牲にしても助け合うハクと千尋、帰り際に振り返ってトンネルを切なそうに見つめる千尋、全部銭婆の" 一度あったことは忘れないものさ、思い出せないだけで " という台詞で成り立っているし、心にそっとしまっておきたい言葉 pic.twitter.com/0pDA31xC5K
— I (@Isogoood) April 4, 2020
千尋が元の世界に戻るとき、ハクは千尋に「絶対に振り向いてはいけないよ」といいます。なぜ振り返ってはいけなかったのでしょうか。憶測は多くありますが1番多かった憶測は、
振り返ってしまうと元の世界に戻れなくなるから
千尋が迷い込んだ世界では、自分の名前を忘れると元の世界への帰り道を忘れてしまいます。「千」になりかけていた千尋にハクは「千尋」という名前を忘れさせないよういつも「千尋」と呼んでいました。
そして元の世界に戻ることになった千尋は、別世界に未練を残してはいけません。ハクに対する気持ちにも区切りをつけなければいけなかったので、ハクは千尋に振り向いてはいけないといったようです。
また、振り返ってしまうとトンネルの前にあるダルマになってしまうという憶測もあるようですが、この憶測は信憑性が低いためデマであるといわれています。
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まとめ
今回は「千と千尋の神隠しで髪留めが光る意味を考察!振り返ってはいけない理由と関係?」について考察してきました。結果として、
- 千尋が振り返らないように髪留めが光った
- 別世界で過ごした時間が夢ではないことを主張するために光った
- 1度でも振り返ってしまうと元の現実世界に戻れなくなる
という結果でした。
ジブリ作品には多くの考察や憶測があります。それらを踏まえたうえで作品を観返してみると、違う発見ができるかもしれませんね!
皆さまも『千と千尋の神隠し』をご覧になってみてはいかがでしょうか。