【考察】風の谷のナウシカの伝えたいことは環境問題?

「風の谷のナウシカ」を観ると多くのメッセージが読み取ることができ、深く考えさせられたという方も多いでしょう。

しかし、その反面感想には「意味がわからない」「理解できない」などの声もあります。

「風の谷のナウシカ」は観た人に一体何を伝えたかったのでしょうか?

そこで今回は、

  • 風の谷のナウシカが伝えたいことは?どんなメッセージ?
  • 風の谷のナウシカは環境問題を訴えている?
  • 風の谷のナウシカは意味がわからないという声がある?
  • 風の谷のナウシカの考察が知りたい!

ということについて考察していこうと思います。

ネタバレを含みますのでお気をつけ下さい。

目次

風の谷のナウシカが伝えたいことは?どんなメッセージ?

風の谷のナウシカは、

簡単に言うと、人間同士の争いという愚かな行動への批判や戦争反対といったメッセージが込められている

と思います。

ただそんな簡潔に言えるほど、風の谷のナウシカは浅くはありません。

宮崎駿監督は風の谷のナウシカを製作した当時、無職状態だったといわれ、チャンスをものにするために相当な苦悩や葛藤と戦ってきたに違いありません。

  • 腐海
  • 巨神兵

という作中の重要ポイントですが、すべて人間が作り出したもの。

「火の七日間」は現代で起こったら「核戦争」そのもので、世界が核戦争により放射能で汚染された場合「腐海」と同様に人間は生きていくことができません。

風の谷のナウシカが製作されていた頃は、世界は「冷戦状態」で核戦争の不安がぬぐい切れませんでした。

日本人だったら痛いほど核戦争の恐ろしさはわかりますし、人間が作り出したもので人間が破滅していくという矛盾さ。

風の谷のナウシカでは、そういったことを伝えたかったのかもしれません。

風の谷のナウシカは環境問題を訴えている?

汚染された土や猛毒を発する植物、人間はマスクをせずに腐海に入ることができません。

私たちが生きる現代でもニュースで見る光景は同じではないでしょうか?

原発事故、PM2.5の大気汚染、農薬問題を連想し、まさに環境問題を訴えています。

宮崎駿監督は、風の谷のナウシカを作るきっかけに「水俣問題」があったと明かしています。

水俣病(みなまたびょう)とは、熊本県水俣湾周辺の化学工場などから海や河川に排出されたメチル水銀化合物有機水銀)により汚染された海産物を住民が長期に渡り日常的に食べたことで水銀中毒が集団発生した公害病である[1][2]

wikipedia

水銀によって汚染された海での漁を一時的にやめたものの、数年後にたくさんの魚の群れや牡蠣がついていた光景を見た宮崎駿監督は、「背筋が寒くなるような感動だった」そうです。

自然の環境や生物は、人間の環境破壊により相当なダメージを負いつつも、自らの力で生き抜こうとするたくましさを感じます。

風の谷のナウシカはかなり荒廃した世界ですが、同じようなたくましさを感じられるのではないでしょうか。

風の谷のナウシカは意味がわからないという声がある?

風の谷のナウシカを観た方の口コミに、

  • 何が伝えたいのかわからなかった
  • 意味がわからない
  • 難しい

といった声が少なからずありました。

そういった意見は悪いことではないですし、感性は人それぞれなのでそういった意見もあるのが当然です。

確かに、風の谷のナウシカは頭を空っぽにして楽しめるアニメではないのかもしれません。

現代社会の様々な問題が織り込まれた作品なので、すべての方たちが「おもしろい」と言える内容ではないでしょう。

しかし、風の谷のナウシカ製作陣もすべての人々にウケる作品を作ろうとしていたわけではなく、自分たちが「これだ!」という内容を盛り込んで作っていったはずです。

また、映画に関して子供の頃に「わけがわからなかった」「つまらない」と思っても、大人になって深く理解できることも多いですよね。

メッセージ性が高い映画は、何度も観ることでわかることも多いはず。

もし、風の谷のナウシカをもう一度観てみようと思ったら、目線を変えてみると新しい発見があるかもしれませんよ♪

風の谷のナウシカの考察が知りたい!

風の谷のナウシカの考察していくと、ただ単に「環境を大切に」「環境破壊をやめよう」という内容ではないことがわかりました。

深く考えていくと、

滅んだ旧人類、人工的な生物や環境、滅びゆくナウシカたち新人類

という複雑なものが絡み合い、人類の存在意義が見いだせなくなっていきます。

すべて人類のせいで、人類なんて滅んだほうがいいのかもと考えてしまいました。

ナウシカの優しさ

ナウシカは、荒廃した世の中であっても優しさを失っていません。

差別、争いを避け、対話をしようとする姿勢を貫くナウシカ。

テトや王蟲がナウシカに心を開くシーンがあり、ナウシカの持つ優しさが動物たちに伝わっている証拠ではないでしょうか。

荒廃した世の中では、ナウシカのすることは綺麗事のように思えてしまうこともありますが、そんな自分の流儀を貫いたナウシカには、続々と「善意」が返ってくるのです。

個人主義となりつつある現代ですが、

自己中心的な考え方ばかりするのではなく、周囲への思いやりや優しさが必要

ということを伝えてくれているのかもしれません。

どうにもならないことを受け入れることの大切さ

ナウシカのセリフに、

「人類は腐海と共に生きてきた。そしてそれはこれからも変わらない」とあります。

人間は発展を続け、様々な分野で操作することが可能になってきました。

しかし、操作することばかりでなく、起きたことを受け入れることも大事ということを「風の谷のナウシカ」は教えてくれているのではとも考察できます。

現代に生きる私たちも、すべて抗うのではなく、昔の人々の様に受け入れていくことも大事と思えますね。

まとめ

風の谷のナウシカについてどんなことを伝えたかったのかを中心に考察してきました。

結論とすると、

  • 人間同士の争いや戦争に対する批判
  • 現代社会の環境問題(大気汚染、農薬問題、原発事故)を訴えている
  • 様々な社会問題が盛り込まれているので、全ての人から理解を得るのは難しい
  • 思いやりや優しさを抱いて生きていくことが大切
  • 抗うばかりでなく、受け入れることも大切

というふうに考察できました。

とても奥が深いですが、今「風の谷のナウシカ」を観たら忘れていたことに気づくかもしれません。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次