魔女の宅急便に出てくる風景や街並みはとても美しく、ヨーロッパらしい雰囲気が満載です。
しかし、時代設定はいつ頃なのか、テレビや車が出てくるだけではハッキリと判断できない部分があります。
そこで今回は、
- 魔女の宅急便の時代設定はいつ?
- 魔女の宅急便はどこの国が舞台?
について考察していこうと思います。
ネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
魔女の宅急便の時代設定はいつ?
【魔女の宅急便】
— 情景師アラーキー (@arakichi1969) April 29, 2022
以前から気になっていた時代背景。
戦前の1940年代の街並みとボンネットタイプの車や大型飛行船に混じって1956年発売のフィアット・ムルティプラや小型のポータブルラジオ、テレビ中継!
宮崎監督曰く
「第二次世界大戦が無かった世界の欧州」
という設定とかで納得#魔女の宅急便 pic.twitter.com/3TTYAW5wXW
魔女の宅急便の世界は、オシャレな街並みで街を歩く人々は洗練されています。
しかし、テレビは白黒でしたし、飛行船が出てくるとなると、いつぐらいの時代が舞台なのかわかりづらいですよね。
ちなみに日本でテレビの放送が始まったのが1953年で、しかも契約数は全国で900件に満たなかったそうです。
1953年というと、太平洋戦争が終わってから8年後のことでした。
魔女の宅急便の時代設定は第二次世界大戦前!
魔女の宅急便を観ていて、オソノさんが粉末コーヒーを入れていたので時代背景的におかしくない?って思って調べたら粉末コーヒーって1937年(S12)にはあったのね🤭そしてその時代の車とか観ていたらあの世界観じゃぁないですか。あー…ジブリって本当に良く研究しているわー👀✨✨
— きよきよ@やれば出来る人 (@kiyokiyokingdom) March 28, 2020
(写真は拾い物) pic.twitter.com/p5IZIGfInk
懐かしの白黒テレビや飛行船など、古き良き時代のアイテムが登場する魔女の宅急便。
そして何より、宮崎駿監督は魔女の宅急便の時代設定について、
『第二次世界大戦を経験する前のヨーロッパが舞台』と明かしています。
そこで映画の中で街を走る車をチェックしてみると、
- トラクシオン・アヴァン(シトロエン) 製造開始 1934年
- ビートル(フォルクスワーゲン) 製造開始 1938年
- トッポリーノ(フィアット) 製造開始 1936年
などでした。
日本人の感覚として、テレビや車などが一般家庭に浸透するのは戦後しばらく経ってからです。
しかし、ヨーロッパでは1930年代後半~1940年代前半に、すでに一般家庭にまで浸透していたことがわかりますね。
第二次世界大戦が始まったのが1939年の9月ですが、魔女の宅急便の様子からすると戦争の影は見当たりません。
したがって、宮崎駿監督が明かした1930年代後半あたりなんだなというのがわかります。
飛行船も大きなヒントとなっている
魔女の宅急便で飛行船「自由の冒険号」が逆立ちをする場面があるんですが、実はこの場面は元ネタがあって、それが1927年にアメリカ海軍の飛行船が起こした「ロサンゼルス号の倒立」って事故なんですよね。奇跡的に死傷者は出なかったらしいです。 pic.twitter.com/Y08N92Z9Pt
— 鰐軍壮 (@WANIGUNNSOU) January 22, 2016
物語終盤に飛行船の事故が発生し、トンボが宙ぶらりんの状態で落下の危機に直面します。
魔女の宅急便に出てくる飛行船『自由の冒険号』の飛行は、街で大きなニュースとなりますが、大風にあおられて事故を起こしてしまったのです。
歴史を調べてみると飛行船が発明されたのは1852年で、広く運用されるようになったのは1900年代に入ってから。
日本でも1911年に山田猪三郎さんが開発した飛行船が、東京上空一周に成功しています。
1930年代に入ると飛行船は全盛期を迎えるとともに、アメリカ海軍のアクロン号墜落事故やドイツのヒンデンブルク号爆発事故など、大きな事故が数度起こってしまいました。
魔女の宅急便の時代設定は1930年代後半~1940年代前半で、飛行船全盛期の時代だったこともあり、宮崎駿監督は飛行船事故のシーンを入れたのかもしれません。
ちなみに、
魔女の宅急便の中での飛行船事故は、1927年にアメリカのロサンゼルスで起きた飛行船事故と酷似しています。
ロサンゼルスの飛行船事故も飛行船が風にあおられて直立してしまう事故でした。
幸い死傷者は出なかったようで、『自由の冒険号』の事故はロサンゼルスで起きた飛行船事故を参考にしているのかもしれません。
魔女の宅急便はどこの国が舞台?
魔女の宅急便の街並みがとても好き pic.twitter.com/valMZGKFLH
— DIZ🍿 (@DIZfilms) April 15, 2019
魔女の宅急便の舞台として、
スウェーデンのストックホルムやゴットランド島のヴィズビューを参考にしたと言われています。
ストックホルム大聖堂の時計塔は、魔女の宅急便の時計塔のように街のシンボル的な存在に感じられました。
そして、
魔女の宅急便のグーチョキパン店のモデルとなったのは、スウェーデンのゴットランド島ヴィズビューの街にあるパン屋さんです。
魔女の宅急便の舞台、スウェーデン🇸🇪のVisbyに行きたい!
— DaikiSan (@Ds_ag_fg) May 5, 2019
行きた過ぎてストリートビューでグーチョキパン店見つけた。 pic.twitter.com/ltw1SCwTGl
グーチョキパン店がまんま実物になった造りとなっており、魔女の宅急便ファンにはたまらないのではないでしょうか。
テラス席でパンとコーヒーを楽しみたくなります。
また、
スウェーデン以外にも、オーストラリアのメルボルン、ポルトガルのリスボン、クロアチアのドゥブロヴニクなどの街並みを取り入れたのではと言われています。
ヨーロッパ中の素敵な街並みをいいとこどりしていて、魔女の宅急便の世界観は素敵なものになっていますよね。
まとめ
浅井さん*
— 🇮🇹 虹のカケラ🌈✨Ciao765📻5年目🎉🔔👖✨ (@spicylife24) July 5, 2021
スタッフの皆さん*
こんばんは🌈✨
*私の推しサブキャラ*
魔女の宅急便🧹の
グーチョキパン店の
おソノさんと旦那さんです❣️🙌
2人の出逢いとかパン屋開店とか
楽しい常連さんたちや
お子さんの産まれた後も
絶対に素敵な映画になりそう😊#802TAP#タップップ pic.twitter.com/3xI0Pof8IJ
魔女の宅急便の時代設定やどこの国が舞台になっているのか考察してきました。
結論とすると、
- 時代設定は1930年代後半~1940年代前半の第二次世界大戦経験前のヨーロッパ
- 『自由の冒険号』の事故は、1927年のロサンゼルスで起きた飛行船事故に似ている
- おもな舞台となったのは、スウェーデンのストックホルムとゴットランド島のヴィズビュー
ということとなります。
テレビや車の普及が早かったヨーロッパは、1930年代でも洗練されたおしゃれな街だったことがわかりますね。
第二次世界大戦を経験する前とのことですが、魔女の宅急便のように平和で人々が幸せに暮らせるのが一番だと思いました。