ジブリ映画の中でも屈指の人気を誇る『千と千尋の神隠し』には、『腐れ神(オクサレ)様』が出てきます。
ヘドロをまとい、強烈な臭いを発していたオクサレ様のインパクトは絶大でした。
そこで今回は、
- 腐れ神(オクサレ)様の正体とは?
- 腐れ神の意味とは?
- 『よきかな』とはどういう意味?
について解説していきたいと思います。
ネタバレを含みますので、ご注意ください。
腐れ神(オクサレ)様の正体とは?
久々の雨稼働で濡れすぎて千と千尋の腐れ神みたいにドボドボなった😀 pic.twitter.com/brdqjXfHUS
— いの a.k.a 本田速人 (@UE06468698) August 13, 2021
『腐れ神』とはいうものの、『神』がつく限り神様だよなぁといつも思っていました。
ヘドロだらけで汚く、ひどい臭いを振りまくオクサレ様ですが、なんとなく愛嬌のある見た目が可愛く思えます。
そんな腐れ神(オクサレ)様の正体は一体何なのでしょうか?
腐れ神(オクサレ)様は名のある河の神様
おはようw✨
— エディ🐰ソクミリ🦔🦝🦄 (@Eddie_Tegi) January 17, 2021
絶対に福神様だそのおじさん❣️
何か良い事伝えようとしてるんだよ〜
何年もかけて✨
千と千尋の神隠しの腐れ神は実は河の神だったみたいにさあ〜
患者は何かの生まれ変わりなのかなあ〜☺️ pic.twitter.com/uENGNS9i7A
あまりに酷い臭気のため、リンが持ってきたごはんもあっという間に茶色く腐っていました。
しかし、千尋がオクサレ様の身体にトゲのような物が刺さっていることに気づき、それを聞いた湯婆婆はオクサレ様の正体に気づきます。
腐れ神(オクサレ)様は名のある河の神様だったのです。
湯屋の従業員総出でオクサレ様の身体に詰まっていたゴミを引き出すと、オクサレ様は全く違う本来の美しい龍の姿に戻ることができました。
しかし、オクサレ様が湯屋に来たということは、お風呂に入れば汚れが落ちると思っていて、自分の本来の姿がわかっているようですよね。
なぜ美しい河の神様がオクサレ様となってしまったのでしょうか?
腐れ神の意味とは?
平日はシャワーで簡単に済ましてしまうので休日に入る大きな湯船は体が溶けてしまいそうです🙃
— 🌻ひまわりM🐬 (@yukatatohanabi) October 10, 2022
千と千尋の神隠し に出てくる オクサレ様のようだ…
よきかな…はははは (*´∀`*)#たまに行く銭湯は極楽の時間#いい湯だな♨️#ポートレート #キリトリセカイ pic.twitter.com/NqN3VFBaq5
湯屋に現れた腐れ神は、何人もいる腐れ神のひとりです。
湯屋の番頭は、『特大のオクサレ様です』と湯婆婆に報告していました。
番頭の発言からすると、大~小の様々なオクサレ様がいることが推測できますよね。
腐れ神は人間が生み出した『穢れ』そのもの
◎本日 5月3日は「#ごみの日」です。
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) May 2, 2023
ごみと言ったら思い浮かぶのは、『千と千尋の神隠し』でオクサレさまから、大量のゴミが噴き出てくるシーン。これは、宮崎駿監督が川掃除をしていて、実際に自転車を引っ張り出した体験を参考にしています。宮崎監督は、川の神様はボロボロだと感じたそうです。 pic.twitter.com/eePgUKHSYF
腐れ神の中には、まさに人間たちが生み出したものがあふれんばかりに詰まっていました。
すべて人間が使わなくなりゴミとなった物で、それを廃棄した結果、美しい川が汚れて汚い川になってしまったのです。
また、千尋が迷い込んだ世界は、人間=穢れという価値観。
現に湯屋の従業員たちは、千尋のことを『人間臭くてかなわん』などと言っていました。
その人間たちが作り出した物を不要になると自然に廃棄するということは、『穢れ』そのものです。
宮崎駿監督はオクサレ様を描くことで、環境破壊の現実を訴えたかったのではないでしょうか。
近年の登山やキャンプブームで、自然と触れ合う機会が増えたという方も多いと思います。
しかし、それと比例するようにゴミ問題も深刻化していて、『超特大のオクサレ様』を生み出す前に、私たちにはできることがあるはずです。
『よきかな』とはどういう意味?
「良き」、違和感あって好きじゃないけど千と千尋の神隠しの「よきかな」は好きです pic.twitter.com/NWg0qbTn5r
— 美幸≠かすみ (@sakura7033) May 27, 2021
千尋たち湯屋の従業員たちの力で元の姿に戻ることができた河の神様ですが、湯屋を去る直前に『よきかな』と言いました。
『よきかな』とは本来、『実によい、すばらしい』と称賛する時に使う言葉です。
どんな意味で『よきかな』と言ったのでしょうか?
河の主に戻れて嬉しいという意味
最近のニュースを見ていたら『千と千尋の神隠し』のオクサレ様のシーンを思い出しました。
— 古本屋ワールドエンズ・ガーデン a.k.a 小沢書店! (@worldendsgarden) September 14, 2022
「よきかな」となればよいですね。 pic.twitter.com/k65ZlZMVRE
大量のゴミが出きった時、元の姿に戻ることができた河の神様は『あ~~~』と気持ちよさげな声を出していました。
私たちもくたくたになった時に、お風呂につかると同じように言ってしまいますよね。
『あ~~~』の後に、『やっと元の姿に戻れた~。気持ち良かった~。』というセリフが聞こえてきそうでした。
お風呂上がりの私たちと全く同じ感情ですね。
あれだけ大量のゴミが入っていたので、相当スッキリできたのだなとわかります。
湯屋への感謝の意味
いつぞや録画した「千と千尋の神隠し」を子が観てたんですが。
— マだオ:キメラ取扱者【無修正 工◯画像 大量】 (@nojinizm) July 18, 2022
「おくされさま(川の神様)」が「よきかな」したら、砂金が顕になるシーンね?
そこにモンキーレンチを見つけた🤣
工具を川にポイしちゃいかんよ😗 pic.twitter.com/IdATPrjGKX
かなりの大仕事をやってのけた千尋をはじめとする湯屋の従業員たち。
河の神様は、湯屋の従業員が頑張ってくれたことへの感謝の意も込めていたと考えることができます。
感謝の意を伝えるのに『よきかな』というところが、かなり大物ぶりを感じました。
置き土産のように砂金を残していってくれたところも、名のある河の主だったんだなぁと納得です。
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まとめ
今日、地区の草刈りをしていて、農業用水の門に絡まっている草を取り除いていたら、ふと「千と千尋の神隠し」のお風呂の神様?を思い出した。いつも絶えずに水が流れているのは地球や人間にとっても良い事だとしみじみ思った。
— satoru (@polestar369) July 30, 2023
「良きかな⛲️😄♪」 pic.twitter.com/y2iA2OJ3kw
腐れ神(オクサレ)様の正体など、『よきかな』の意味について解説してきました。
解説のまとめ
- 腐れ神(オクサレ)様の正体は名のある河の主だった
- 腐れ神は人間の穢れそのもの
- 『よきかな』は称賛する時に使う言葉で、本来の姿に戻れたこと、湯屋の従業員への感謝の意が込められている
オクサレ様の身体から出てきた大量のゴミには衝撃を受けましたが、人間がしてきたことの責任を感じますね。
これ以上、神様たちをオクサレ様にしないために、人間は自分たちの行動に責任を持つべきではないでしょうか。