耳をすませば(実写)の主題歌が翼をくださいなのはなぜ?

少女漫画雑誌『りぼん』で連載された原作漫画が、1995年にスタジオジブリによってアニメ映画化された「耳をすませば」。

中学生の恋や友情、そして夢が切実に描かれていて、共感したという方も多かったのではないでしょうか。

そんな名作「耳をすませば」が2022年に実写映画化され、主題歌は「翼をください」が採用されました。

そこで今回は、

  • 耳をすませば(実写)の主題歌が「翼をください」なのはなぜ?
  • 耳をすませば(実写)の主題歌はなぜ「カントリーロード」じゃない?

ということについて調べていきたいと思います。

ネタバレを含みますのでお気をつけください。

目次

耳をすませば(実写)の主題歌が「翼をください」なのはなぜ?

映画の主題歌は、映画そのもののイメージを担うので、製作する上でとても重要なポイントなのは間違いありません。

ましてや「耳をすませば」はアニメ映画版で「カントリーロード」が主題歌となり、イメージが定着していますね。

しかし、実写版では「翼をください」が主題歌に採用されて、女優の杏さんが歌唱しています。

なぜ実写版では「翼をください」が主題歌になったのか、それは

主人公・雫が大人の女性となり、
仕事や恋に葛藤している様子が「翼をください」がぴったりだった

からです。

なぜ「翼をください」がぴったりだったのか、詳しく説明していきます。

主人公・雫の葛藤

耳をすませばの実写版では、24歳になった主人公・雫が理想とはかけ離れた生活を送っています。

小説家を目指して様々な文学賞に応募している雫ですが、思うようにいっていない状況。

雫の職業は児童書の編集者ですが、仕事でミスをして上司に「二足の草鞋でやっていけるほど甘くない」と厳しい発言をされてしまいました。

また、恋人の聖司はイタリアでチェリストを目指していて、遠距離恋愛中です。

耳をすませばの実写版は、中学生の頃に思い描いた理想とは全く違った現実に苦しむ雫が、どのように苦しみを乗り越え、成長していくのかを描いています。

実写版では、雫が聖司のいるイタリアへ今すぐに飛んでいきたい、失敗しても立ち上がって挑戦する勇気を持つという思いが主題歌の「翼をください」に込められているのではないでしょうか。

そういったことを踏まえると、耳をすませばの実写版がなぜ主題歌が「翼をください」なのか理解できますね。

耳をすませば(実写)の主題歌はなぜ「カントリーロード」じゃない?

アニメ映画版「耳をすませば」の主題歌「カントリーロード」は、アメリカ人歌手・ジョン・デンバーの「Take Me Home , Country Roads」の歌詞の一部をアレンジしています。

スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫さんの娘・鈴木麻実子さんが「カントリーロード」の詞を手がけました。

その歌詞についてこんなエピソードがあります。

麻実子は「ひとりで生きると 何も持たずに まちを飛びだした」という詞をつけたが、宮崎が「ひとりぼっち おそれずに 生きようと 夢見ていた」と変更案を出し、麻実子の案を支持した監督・近藤喜文と宮崎が対立した

Wikipedia

実際に採用されたのは宮崎駿さんの変更案でした。

採用された歌詞の意味を考えると、「カントリーロード」は応援するという思いが込められているのではないでしょうか。

アニメ映画版「耳をすませば」は、中学生の雫が聖司との恋や夢を見つけて大人になっていく様子が描かれているので、歌詞に応援的な要素を込めたかったのだと思います。

そう考えると、10年後を描いた実写版「耳をすませば」は、勇気や挑戦の意味合いが込められた「翼をください」が合っていると思いました。

実写版を製作するにあたり、雫の状況や変化を踏まえて「カントリーロード」ではなく、「翼をください」を主題歌にしたのでしょうね。

実写版主題歌「翼をください」は不評?

アニメ版は名作ですし、「カントリーロード」をこよなく愛するファンは多いです。

実際、ファンたちからは疑問の声が上がりました。

確かに、耳をすませばと言えばカントリーロードのイメージが強いので、すぐに受け入れるのは難しいのかもしれませんね。

しかし、杏さんが歌う「翼をください」を聴くと安らかな気持ちになりますし、癒されます。

アニメ版とは全く違う作品と思って実写版を見るのがいいのかもしれません。

まとめ

耳をすませばの実写版主題歌が翼をくださいなのはなぜなのか詳しく調べてきました。

  • 理想と現実に苦しむ雫が、葛藤を乗り越えて成長していくので、翼をくださいがぴったりだった
  • 応援的要素が含まれる「カントリーロード」だと、実写版のイメージとはずれてしまう

理想と現実に苦しんだ経験は、誰でも必ずしていると思います。

耳をすませばの実写版は、そんな人々にエールを送る作品なのではないでしょうか。

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