ジブリ映画『紅の豚』にはネット上でささやかれる都市伝説があり、みなさんはご存じでしたでしょうか?
都市伝説を探るとポルコが豚の理由や制作について、色々なエピソードがありそうです。
そこで今回は、
- 紅の豚の都市伝説が怖い?豚になった理由は?
- 紅の豚の制作裏話が知りたい!
について解説していこうと思います。
ネタバレを含みますのでご注意ください。
紅の豚の都市伝説が怖い?豚になった理由は?
赤は赤で紅の豚のポルコの飛空艇みたいでいいなぁ〜って! pic.twitter.com/F0KcDgKvUu
— 桜尾 (@Sakurao_BP) November 26, 2023
紅の豚の都市伝説ですが、ネットで検索すると『怖い』というワードが出てきます。
怖い話が苦手な人もいると思うので前置きしますが、怪談話のように怖くはないものの、非常に興味深い内容なのは確かです。
それでは、紅の豚の都市伝説について解説していきます。
ポルコ・ロッソという名前の意味
アースラの手下のフロットサムとジェットサムの声は、紅の豚でポルコ・ロッソの声をやっていた今は亡き森山周一郎さんです。めっちゃいい声なので心して聞いて #金曜ロードショー #リトルマーメイド pic.twitter.com/5pameJZVd9
— みおち (@krskrnmrcamus) June 2, 2023
ポルコ・ロッソという名前は飛行艇に乗り、賞金稼ぎという職業を生業にしてからの通称です。
イタリア語がわからない人には特に違和感がないと思いますが、
ポルコ=豚、ロッソ=赤という意味で、ポルコ・ロッソという名前には『臆病者』という意味
も含まれています。
イタリア空軍のエースとして活躍したポルコですが、英雄とされた時はポルコ・ロッソという名前は名乗っていません。
空軍時代は『マルコ・パゴット』というれっきとした本名を名乗っていました。
なぜ『ポルコ・ロッソ』という名前を名乗り始めたかというと、ポルコは戦争で英雄扱いされることに嫌気がさしてイタリア空軍を辞めています。
英雄などとはやし立てられたポルコですが、大事な戦友たちを救えなかった自分に対して軽蔑の意を込めたのです。
ポルコは自分で自分のことを臆病者、と名乗っているのですね。戦争の傷は深そうです。
『生』への代償が豚になることだった?
紅の豚の登場兵器解説してみた②ハンザ•ブランデンブルクCC
— グエン (@LOW9cdzNmP2DPJp) January 14, 2022
第一次世界大戦中に活躍した戦闘飛行艇本国ドイツよりもオーストリア=ハンガリー帝国海軍航空隊での活躍。
その優速性からではアドリア海沿岸の作戦に投入される ゴットフリート・フォン・バンフィールド大尉の乗機としても知られている pic.twitter.com/RvQLPy8mBE
ポルコが豚になった理由は、
国や軍に対して落胆した気持ち、仲間を救えなかったことから自分に対して幻滅して心を病んで豚になったという意見があります。
マイナスな気持ちからポルコは自分自身に魔法をかけてしまい、これだと魔法を解くのも自分次第という風に思えますね。
しかし、実は違った都市伝説も存在しています。
紅の豚では、ポルコがイタリア空軍時代に極限状態で戦闘しているシーンがありました。
戦闘で撃ち落とされた仲間の飛行機や敵機が1機、また1機と周囲から消えていくのですが、最後にポルコだけが残ります。
実はその時、死んだ仲間がポルコの元に現れ、命を救う代わりに豚になるという提案をした
という話があります。
なんだかこの都市伝説はやるせない気持ちになってしまいました。
仲間に命をかけた交換条件を提示されるとなんとも複雑な気持ちになりますが、仲間を救えなかった代償に豚になることは、ポルコにとって大したことではなかったのかもしれません。
魔女の宅急便とつながっている?
せめてお互い紅の豚のばあちゃんくらいでいましょうね😉(どっこいどっこい) pic.twitter.com/lK1sLa6goW
— sekito ai (@skt_f4) May 17, 2017
『紅の豚』と『魔女の宅急便』は、同一人物としか思えないほどそっくりな人物が登場します。
それは、
魔女の宅急便ではキキが訪れた老婦人の家の家政婦をしていた老婆、紅の豚ではポルコの飛行艇を作るのにピッコロ社に集まった中にいた老婦人
です。
老婆と老婦人がそっくりで、ネット上では同じ人物なのではと噂になっています。
ずっと、魔女の宅急便のニシンのパイのおばあちゃんが、使用人のおばあちゃんのことを「ばあさん」って呼ぶのを、『あんなお上品なおばあちゃんが「ばあさん」って呼ぶのかあ「ばあや」とか呼べばいいのに〜』って思ってたんだけど、使用人のおばあちゃんの名前が「バーサ」だったという罠 pic.twitter.com/XZ9tDrYRJg
— かの (@3_may_2) November 18, 2016
老婦人はポルコに『魔女を見た』と話すシーンがあり、魔女の宅急便との関連性が疑われました。
しかし、紅の豚はイタリア、魔女の宅急便は北欧なので共通する部分がありません。
おそらくスタジオジブリの遊び心なのかなと思いました。
紅の豚の制作裏話
そういや機首の機銃を半分降ろす映画と言えばこれまでは「紅の豚」が真っ先に思い浮かびましたが、2023年になって思わぬ方向から大型新人がエントリーしてまいりましたなぁ pic.twitter.com/FW8El2uW6F
— けるちゃ (@kerutya) November 15, 2023
宮崎駿監督は、紅の豚を30分程度のショートフィルムとして制作するはずでした。
なぜそれが長編映画となったのでしょうか?
ユーゴスラビア内戦に影響を受けた
【紅の豚】アドリア海の真珠と呼ばれる街ドゥブロヴニク(#紅の豚 のモデルとなった街)- クロアチア pic.twitter.com/h8ylFgfHnA beautiful_img
— 驚異の絶景画像 (@kyoui_zekkei) March 4, 2023
紅の豚と同時進行で制作が行われていたのが、1991年公開の『おもひでぽろぽろ』でした。
やはり2作を同時進行していくのはかなり大変だったようで、紅の豚の企画を進めていくことは難航を極めたのです。
無事に『おもひでぽろぽろ』が公開され、いざ『紅の豚』の制作に力を入れようとすると、ユーゴスラビア内戦が勃発しました。
宮崎駿監督は『紅の豚』の舞台がイタリアのアドリア海、ユーゴスラビアと近いところを問題視したのです。
ユーゴスラビア内戦の影響を受けた宮崎駿監督は、紅の豚をより深い内容で制作することにします。
戦争や時代背景を色濃く反映し、男のロマンを感じる作品に仕上げたのです。
予告編でトラブル勃発!
「紅の豚」の名言は、
— 西岡壱誠@ダイヤモンド社より新刊「東大ノート。」発売中! (@nishiokaissey) September 27, 2020
「飛べない豚」はただの豚だ
だとよく勘違いされているんだけど、実際は、
「飛ばない豚」はただの豚だ
が正しい。
勘違いしないでほしい。
ポルコは、「できるかできないか」じゃなくて「やるかやらないか」を論じてるんだ。 pic.twitter.com/oQyeoSPjo2
映画が完成したものの、予告編の制作に全く関わらなかった宮崎駿監督は、出来上がった予告編を見て愕然としたそうです。
それは、
宮崎駿監督が描いた紅の豚の世界観、ポルコ・ロッソという男の人生が全く無視され、飛行艇の戦闘シーンばかりが目立つ予告編になっていました。
これに激怒した宮崎駿監督と制作スタッフ陣はかなり揉めてしまい、映画が公開中止となる危機だったほど。
公開されなかったらショックすぎますし、なんとか無事に話が進んでファンは一安心ですね。
\『紅の豚』/
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まとめ
【紅の豚23周年】
— ジブリな。 (@Hikarisaki414) July 18, 2015
これほど爽やかでかっこいい作品他にありません。という程、美しく、気持ちの良い作品。
背景もキャラクターも見劣りせず、すべてが輝いてる。
最近気になるのは
飛べない豚ではなく
『飛ばない豚はただのブタだ』なんだな pic.twitter.com/Oo4Gqkjp0o
紅の豚の都市伝説や制作裏話を解説してきました。
結論とすると、
- ポルコ・ロッソという名前には『臆病者』という意味が込められている
- ポルコは戦闘中の極限状態だった時、死んだ仲間に命を救う代わりに豚になる提案をされた
- 紅の豚と魔女の宅急便にはそっくりな老婆が登場する
- 紅の豚はユーゴスラビア内戦に影響を受け、奥深い作品になった
- 予告編で戦闘シーンがピックアップされていたことで公開中止の危機になった
ということになります。
紅の豚が公開中止になりそうだったことに衝撃ですが、宮崎駿監督の制作への気持ちを思うと激怒するのは仕方なかったのかもしれません。
紅の豚の都市伝説や制作秘話を知ることができたので、あらためて鑑賞してみようと思いました。